方法論の習得を通じ、社会科学と工学システムの方法論の類似点と相違点を理解し様々な方法論を誤りなく応用できるようになる。
社会を対象としたシステムでは、工学システムと類似しつつも異なる概念がしばしば現れる。ここでは、両者の中間的な領域におけるシステム方法論を論じる。これにより変数、構造の異なる社会の減少を定量的に扱うための基礎的な方法の習得ができるようになる。
日程 | 項目 | 内容 |
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4月16日(火) 14:50〜16:20 |
1. 社会システムとは何か? | 社会システムとは何か? 社会システム工学には何が期待されているのか? 社会的な問題を解くための手法と事例を学ぶ。 |
4月23日(火) 14:50〜16:20 |
2. システム工学的な考え方 | 社会システム工学の鍵となるのはシステム思考である。システムとシステム工学で使われてきたシステム思考を学ぶ。 |
5月7日(火) 14:50〜16:20 |
3. 問題解決のプロセス | 社会的な問題を解くには、問題を課題化し、実際に解いていく必要がある。そのプロセスを学ぶ。 |
5月14日(火) 14:50〜16:20 |
4. 問題の構造化(1): 問題や問題解決方法の発想 | 問題を解く前に、そもそも問題を見いだす必要がある。また、問題を解くに当たって、その解き方を見いだす必要がある。そこでブレインストーミングなどの発想方法を学び、これらに役立てる。 |
5月21日(火) 14:50〜16:20 |
5. 問題の構造化(2): 構造の分析 | 解くべき問題がどのような構造であるか、KJ法やISMなどの問題構造分析法を用いて分析する。 |
5月28日(火) 14:50〜16:20 |
6. 問題の構造化(3): 構造の定量化 | 問題構造に含まれる各要素について観測データや統計が存在する場合、統計解析により、要素の関係を定量化できる。ここでは、基礎的な統計解析を学び、これらに役立てる。 |
6月4日(火) 14:50〜16:20 |
7. モデリング(1): 概要 | 把握した構造をモデリングし、開発したモデルのシミュレーションや最適化により、代替案を作成する。ここではその概要を学ぶ。 |
6月11日(火) 14:50〜16:20 |
8. モデリング(2): 産業連関モデル | 経済における要素間を表現したモデルとして産業連関モデルがある。産業連関表や産業連関分析、さらに投入係数行列の使用例として計量経済モデルやターンパイクモデルの概要を学ぶ。 |
6月18日(火) 14:50〜16:20 |
9. モデリング(3): システムダイナミクス | 社会における要素間を表現したモデルとしてシステムダイナミクスがある。システムダイナミクスにおける表現方法と、有名な応用事例である「成長の限界」について学ぶ。 |
6月25日(火) 14:50〜16:20 |
10. モデリング(4): シミュレーション | モデルのシミュレーション手法について学ぶ。良く用いられるモンテカルロシミュレーションについて、確率や乱数といった基礎的知識も習得する。 |
7月2日(火) 14:50〜16:20 |
11. 評価(1): 多属性評価 | 問題を解決するために複数の代替案が提示された後、どの代替案が望ましいか意思決定する方法がある。ここでは、AHPなどの代替案を評価する手法を学ぶ。 |
7月9日(火) 14:50〜16:20 |
12. モデリング(5): 予測 | 社会的な問題を考えるとき、将来予測は避けられない。ここではデルファイ法などさまざまな予測手法を学ぶ。
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7月19日(火) 14:50〜16:20 |
13. 評価(2): 不確実性と意思決定 | 評価の困難さの1つに不確実性が挙げられる。ベイズの理論に基づいた不確実性の取り扱い方、および意思決定手法について学ぶ。 |
7月23日(火) 14:50〜16:20 |
14. 環境影響評価への応用 | 社会システム工学の考え方に基づき、社会の環境問題や社会問題を解こうと試みている事例について学ぶ。 |
7月30日(火) 14:50〜16:20 |
15. 総合演習 | 総合演習を実施し、理解度を確認する。 |